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マイホームブック(byスターフォレスト) > 不動産・住宅購入マニュアル > 任意売却物件で中古マンションを購入するメリットと5個の注意点

2018-09-03

任意売却物件で中古マンションを購入するメリットと5個の注意点

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不動産物件を探していて、不動産会社から「任意売却物件」と注釈の付いた物件を紹介されたことはありませんか? 一般的な不動産を購入するよりも安価で購入しやすい任意売却物件は、買い手にとっては魅力的にうつりやすいでしょう。

しかし、任意売却物件には、メリットもあればデメリットもあり、購入を決める前に確認しておきたい注意点もあります。任意売却物件とはどのようなものなのか、どういうメリットがあり、購入者はどのような点に気をつけるべきなのか、みていきましょう。

任意売却物件とは?

居住用の不動産物件を購入する際、多くのケースでは物件を担保にした住宅ローンを借り入れることになり、購入後はローンを返済していきます。

しかし、その返済が何らかの理由で滞ってしまうと、金融機関などの債権者は、担保である物件を差し押さえて競売にかけることでローンの残額を回収しようとします。

債権者が強制的に売却する物件は「競売物件」と呼ばれますが、その手前で債務者が自らの意思で売却してローンの返済に充てる場合、その物件は「任意売却物件」「任売」と呼ばれます。

競売物件は債権者の申し立てを経て裁判所が売却しますが、任意売却物件は一般の不動産売買と同様に不動産会社などを介して売却を進めます。

金融機関などの債務者にとっては、競売物件よりも任意売却物件のほうが高く売れ、それだけローンの債務を少しでも多く減らせることになります。

任意売却物件で中古マンションを購入するメリット

任意売却物件を購入する大きなメリットは、一般的な物件に比べて安く購入できることです。

後述のように売却期間が限られていたり、瑕疵担保責任が免責されるといった理由があるためで、同じような条件の物件と比べて3割程度安価で購入できる傾向があるとされています。

任意売却物件は一般的な中古住宅に比べれば安価にはなるものの、競売物件よりは高く売ることができるため、債務者にとっては債務の減額につながります。

買い手にとっては一般的な物件よりも安価で購入できることで、投資目的であれば一般的な中古物件より利回りが高くなるというわけです。

任意売却物件で中古マンションを購入する際の5個の注意点

購入までに時間がかかることがある

任意売却物件の売買価格を決めて取り引きを成立させるにあたっては、物件の持ち主である債務者だけでなく、債権者の同意が必要です。その交渉に時間がかかると、一般的な不動産物件の購入より時間がかかることがあるのです。

売り主の瑕疵担保責任が免責される

一般の不動産取引の場合、売り主は修繕の必要な欠陥などに対して一定の修繕責任を負いますが、任意売却物件の場合には売り主は瑕疵担保責任を免除されます。万一、物件購入後に何らかの欠陥が発見されても、その修繕などは買い主自身の負担で行うことになります。

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売買価格を債権額より下げることはできない

物件の持ち主である債務者やローンの債権者にとって、任意売却物件の取り引きの目的はローンの残債を返済することです。したがって、債権者はローンの残高に極力近い金額で売却しようとするため、売買価格を債権額より下げるような値引き交渉はほとんどできません。

残置物があったり荒れている場合がある

任意売却物件の場合、売り主の大半は債務で厳しい状態にあると考えられます。そのため、残置物がない状態での引き渡しが原則とされていても債務者の荷物が残った状態で引き渡されたり、室内がひどい荒れ方をしているようなケースもあります。

任意売却物件だからといって安いとは限らない

任意売却物件であれば必ず安いというわけではありません。前述のとおり、債権者は少しでも多く回収しようとしていますから、物件の立地や条件によっては一般的な物件と同等の価格で売りに出すこともあるのです。

任意売却は購入後のトラブルが少ない?

一般的に、任意売却物件を購入すると、購入後のトラブルが起きづらいといわれています。その理由の一つには、「物件の質がよくないのではないか」といったような不安を払拭するため、ていねいな説明を受けやすいという点があります。

一般的な不動産物件の取り引きにおいても、不動産会社はその物件についてきちんと説明しますが、任意売却物件では特に不安や不信感を払拭すべく、物件の立地や面積、構造といったスペックや、税金や管理費の滞納の対応状況、利回りなどについて詳しい説明を受けることができます。

そうした説明によって、買い主は物件について十分理解したうえで購入を決断できるため、あとから「こんなはずではなかった」と思うことをそれだけ減らせるというわけです。

加えて、不動産投資が広く浸透するようになったことに伴って、不動産の売買取引に対してドライに対応する人が増えてきました。そのため、物件に対して過度な思い入れをもつことなく売買を進められるようになったともいわれています。

リスクをふまえて任意売却物件を選ぼう

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債権の回収が目的である任意売却では、持ち主である債務者や、ローンの債権者である金融機関などが複雑に絡み合います。そのため、売り主が突然「やっぱり売却はしない」と言い出したり、債務者は売りたくても債権者との交渉が難航したり、第三の債権者が出現したりといった事情で、取り引きが中止になってしまうことも十分考えられます。

売買契約を交わしたあとに売却を中止するとなった場合、通常であれば契約締結時に支払った手付金を返してもらうことになりますが、売り主がすでに使い込んでしまっていれば返してもらえないといったこともあるのです。任意売却物件の購入は、そうしたリスクや注意点を理解したうえで進めるようにしましょう。

任意売却がどのように行われているのか流れを知ろう

任意売却物件の取り引きの流れは、基本的にはふつうの不動産を購入する流れとそれほど変わりません。任意売却物件を購入したいと思う方から見た取り引きの流れを追ってみましょう。

まずは、どのような物件を購入するかという条件を考え、その予算を設定します。そのうえで、任意売却物件を専門に扱う不動産会社で物件を探していくことになります。気になる物件があれば、物件を実際に見学したり、周辺を下見したりといったことを行います。

そうして、購入したいと思う物件が定まったら、不動産会社をとおして売買価格や物件の引き渡し時期といった取り引きの諸条件を交渉していきます。

交渉がまとまったら、買い主は不動産会社または売り主に対して「買付証明書」を提出し、購入の意思があることを書面で正式に表明します。買付証明書には契約の申し込みとしての法的な効力はありませんが、取り引きに際して必要となることが多いようです。

最後は売買契約を締結し、代金を支払って物件の引き渡しを受けることになります。

任意売却物件の探し方について

任意売却物件の売買については、債権者の交渉をはじめとする専門的な手続きが必要となります。したがって、任意売却物件を取り扱う不動産会社には、不動産の売買取引に関する知識に加えて、債務整理に関する専門知識が求められます。

任意売却物件を購入したいと考えて物件を探す場合には、その点を踏まえ、一般的な不動産会社ではなく任意売却物件を専門に扱っている不動産会社に仲介を依頼するとスムーズです。

一般的な物件に比べて数の少ない任意売却物件も、専門の会社であればつながりや扱い件数も多く、効率的に物件を探すことができます。物件探しにおいても、任意売却物件ならではの注意点をふまえながらサポートしてくれるでしょう。

さらに、任意売却物件を扱っている不動産会社には、専門ならではの知識と実績があります。任意売却物件には、手付金の支払先や抵当権の抹消、競売の取り下げといったように注意すべきポイントがありますが、債権者である金融機関などとの交渉においても買い主に不利のないように取り引きを仲介してもらうことができます。

おわりに

“掘り出し物”に出合えるチャンスが潜む任意売却物件ですが、注意点やリスクを理解せずに購入してしまえば、労力や金銭コストを支払ったのに“儲け”が少ないということにもなりかねません。不安に感じたら、任意売却物件を専門に扱う不動産会社を利用してサポートを受けるという方法もあります。