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マイホームブック(byスターフォレスト) > 不動産・住宅購入マニュアル > 心理的瑕疵物件とはどんな物件なのか?見分けるポイント3個を解説

2019-10-26

最終更新日:2019-10-26

心理的瑕疵物件とはどんな物件なのか?見分けるポイント3個を解説

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  • 心理的瑕疵物件とは、どのような物件なの?
  • 心理的瑕疵物件であることを教えてもらえるの?
  • 人が死んでいたらすべて心理的瑕疵物件?

「何か気配を感じたような気がしていたものの、疲れてベッドに。ふと天井を見上げると、そこには……!」なんてことが、一人暮らしの部屋で起こってしまったらと、考えるだけで恐ろしいものです。そうした経験をしたことのある方であれば、「心理的瑕疵物件(しんりてきかしぶっけん)」というものをご存じの方も多いのではないでしょうか。

住む家を探すときに注意しておきたいポイントの一つである「心理的瑕疵物件」とは、いったいどのようなものなのでしょうか。本記事では、心理的瑕疵に関する疑問にお答えしていきます!

心理的瑕疵物件とは?

心理的瑕疵物件のポイントをまとめると以下のようになります。

  • 心理的瑕疵物件とは、心理的な欠陥のある物件のこと
  • 心理的瑕疵物件には告知義務がある!
  • 孤独死は心理的瑕疵に含まれない!?

物件の中には、老朽化などの目で見てわかる物理的な瑕疵(欠陥)がある場合があります。このようなものは内覧のときなどに見ればわかるのですが、心理的瑕疵は心理的なものなので目で判断することができません。

知っておきたい心理的瑕疵のポイントを確認していきましょう!

心理的瑕疵物件とは、心理的な欠陥のある物件のこと

心理的瑕疵物件とは、入居者が心理的に「この住宅には何らかの欠陥・欠点がある」と認識する物件を指します。

物理的・法律的な欠陥(瑕疵)と違って明確な基準はなく、心理的瑕疵物件に該当するかどうかはあくまで「感覚的に欠陥・欠点と感じるかどうか」というものになります。

具体的には以下のようなものが心理的瑕疵物件になります・

  • 過去に自殺や殺人があった
  • 過去に事件や事故があった物件である
  • 物件の近くで大きな交通事故などがあった
  • 住宅の近くに刑務所などの「嫌悪施設」がある
  • 近隣に暴力団の事務所などがある

自殺や殺人といった事故があったり、刑務所や風俗店、葬儀場などの施設が近くにあったりすると、実害はなくとも何となく嫌な気持ちになるはずです。
このように、物件を検討していた入居希望者がそのことを理由に契約を断念するというように、一般的な感覚に照らして入居者が住むのを忌避するのも無理がないと判断されるような「心理的な欠陥」があるので心理的瑕疵物件と呼ばれるわけです。

心理的瑕疵物件には告知義務がある!

不動産取引においては、購入や賃貸などの契約に影響すると考えられる重要な事柄については必ず告知しておかなければならないという義務があります

告知すべき重要事項は宅地建物取引業で定められており、事故物件もその「重要事項」に含まれています。それならば心理的瑕疵物件も契約前に把握することができるのかというと、必ずしもそうとは言い切れないのが現状です。

なぜならば、告知義務を定めた「事故物件」の定義が明確に定められていないからです。

物件の設備が壊れているといった物理的な瑕疵物件については誰が見てもわかる「瑕疵」であり告知すべきものとわかりますが、心理的な瑕疵物件はその心理によって「瑕疵」となるかどうかが分かれます。そのため、線引きがあいまいなのです。

たとえば、その部屋のなかで事件が起こって亡くなった方がいる、しかもそれが比較的最近のことであるといった場合であれば、多くの方がいい気持ちはせず、契約に大きく影響する要素と考えられます。ですから、告知義務が生じると判断されるケースが多くなります。

他方、同じ部屋のなかでもだいぶ前に病気で亡くなった方がいるといったケースであれば、告知されないということも少なくないのです。さらには、その“事故”のあとに別の入居者が入っているケース、同じ集合住宅の別の物件で“事故”が起こったケースなど、判断が分かれるケースは枚挙にいとまがありません。

「その物件で“事故”が発生したあとに別の入居者が住めば、それ以降は告知義務はない」「“事故”から3年経過したあとは告知義務がない」といったルールを聞いたことがある方もいらっしゃるかもしれませんが、これは法律で決まっているものではなく、一部の不動産会社が定めた独自のルールです。

現在では、「心理的瑕疵が生じた後の、次の買主には告知義務があるが、二人目からは告知しなくても良い」あるいは、「心理的瑕疵が発生して、5~10年経過していれば告知しなくてもよい」という判断が多いようです。

実際には、どのような状況の“事故”なのか、それがいつ起こったのかといった要素を加味し、過去の判例を参考にしながら決められているというのが実状です。ですから、契約のときに何も聞いていないけれど、実は心理的瑕疵物件だったということは十分に起こり得ることなのです。

孤独死は心理的瑕疵に含まれない!?

心理的瑕疵の条件は、「暴力団の事務所がある」などいろいろなものがあります。その中でも「自殺」や「他殺」といった心理的瑕疵を、特に嫌だと思う方は多いでしょう。自身が住む予定の物件で、誰かが死んでいるという事態は避けたいもの。

ただし、ここで気をつけたいのは「病死」は心理的瑕疵に含まれない点です。病気などで人が亡くなるのは普通のことであり、事故性や事件性がないので「心理的瑕疵」にはならないのです。

以前の住人が、一人住まいをしていて、病気で孤独死をした場合も基本的に心理的瑕疵には該当しません。ただし、孤独死からかなりの時間が経って、悪臭や害虫が発生し近隣に騒がれた場合などは「心理的瑕疵」に該当することもあります。

自然死は基本的に告知されないと考えて間違いありません。自然死であっても自身が住む予定の物件で誰かが亡くなっているのが嫌だという方は注意をしておきましょう。

心理的瑕疵物件を見分ける4個のポイント

「心理的瑕疵物件」と聞くと専門的な用語で日常生活にあまり関わりのないように感じますが、その実際は「事故物件」「訳あり物件」と呼んでいるような物件のことを指し、それらは生活のそこかしこに存在する可能性があるのです。

万が一そのような賃貸物件を契約してしまったら、最悪すぐに引っ越すという選択肢はあるものの、金銭的にもそう簡単ではありません。

ましてやそうした物件を購入してしまったら、それをカバーするのは容易なことではありません。そこで、物件探しに際して心理的瑕疵物件を避けることができるよう、見分けるためのポイントを把握しておきましょう。

物件広告のキーワード

不動産会社のWebサイトなどで物件を探す際、「事故物件」「告知義務」「告知事項」といったキーワードが記載されている場合は、前述の告知義務で定められた「告知すべき重要事項」がある物件と考えられます。まずは不動産会社に問い合わせ、その「重要事項」を確認しましょう。

これらのキーワードが記載されていたらその時点で検討を中止するという選択肢もありますが、問い合わせてみたら案外大したことではないこともあります。また、この問い合わせに対してきちんと応対しない不動産会社であれば、その不動産会社自体は避けたほうがいいでしょう。

周辺の相場との差

物件探しに際してその地域の物件相場をおさえておき、気に入った物件があったらその相場と比較してみるというのは、瑕疵物件とは関係なく大切なポイントです。相場を大幅に超える物件であれば「適正な金額でない」と判断できますし、相場よりはるかに安ければ「お得物件」を見つけられるかもしれません。

ただし、その「相場より安い」物件のなかには心理的瑕疵物件が含まれることがあります。周辺の似たような物件タイプの相場と比べて、気に入った物件だけが不自然なまでに安い場合には、心理的瑕疵物件である可能性が十分あります。「安さ」の理由を必ず確認しましょう。

不動産会社に積極的に聞く

最も確実なのは、不動産会社や売り主・貸し主に事実を尋ねて回答を得ることです。告知義務のあるなしにかかわらず、不動産会社に「この物件は事故物件ではありませんか、何か心理的瑕疵はありませんか」と聞くことは可能であり、その質問に対して不動産会社は誠実に回答することが求められます。

どの不動産会社も、物件のいいところは積極的にアピールしますが、その物件の欠点はなかなか言いたがらないもの。特にWebサイトの物件広告では、不動産会社や売り主・貸し主にとって不利益になる情報は極力控えめになるよう記載されているのが大半です。

しかし、そうしたリスク情報をきちんと開示してくれる不動産会社こそが信頼することができるといえます。そうした点を見極めるという意味でも、物件についての情報の開示を求めるのは有効な方法です。

Webサイトやアプリなどで調べる!

心理的瑕疵物件は、瑕疵が発生してから二番目以降の入居者であったり、年月が経過していたりすると知らせてもらえないことが多いです。また、不動産屋が真実を話してくれているとは限りません。

このような場合は、物件の名前や住所をWebなどで検索してみましょう。また、最近では事故物件の情報を公示するサイトやアプリも存在しています。そのようなサイトに住所などを入力すれば心理的瑕疵があるかを見分けることが可能です。

告知義務があるのにされなかったことを後で知った場合は

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物件を購入したり借りたりした後に、心理的瑕疵があることを知った場合は、「隠れたる瑕疵」に該当します。不動産屋には「知りうる限りの情報は告知しなくてはならない」という告知義務があります。これは心理的瑕疵が発生して数年が経っていようが関係ありません。

告知義務があるにも関わらず、不動産屋から適切な告知を受けなかった場合は、売買契約の解除や損害賠償が認められます。

たとえば、ある家族が平穏に暮らしていた物件が、実は家族が入居する6年前にベランダで首つり自殺があった物件であったことが発覚したケースでは、売買契約の解除と損害賠償の支払いが認められています。(表紙2-3(RETIO 82号)横浜地裁平成元年9月7日判決 判例タイムズ729号174頁 判例時報1352号 126頁)

もしも後から心理的瑕疵を知ったとしても損害賠償などをきちんと請求できます! 今住んでいる物件で気になることがあるならば、過去の事件などを調べてみても良いでしょう!

おわりに

「訳あり物件」というと、事件が起こって人が亡くなった、幽霊が出るといった“噂”をイメージする方も多いでしょう。そうした物件であれば、「自分は幽霊が出ても気にならない。そんなことよりも家賃や購入金額が安いほうがいい!」という方も、もしかしたらいらっしゃるかもしれません。

しかし、現実の心理的瑕疵物件は人の死に関係するようなものばかりではありません。たとえば、近隣に工場や廃棄物処理場があれば健康被害がないかと気になってしまうものですし、家のすぐ近くに反社会的組織の事務所があればなかなかリラックスできません。そうした物件も、「心理的瑕疵物件」として現実的にケアすべき物件の一つです。

さらに、瑕疵には、心理的瑕疵物件のほかにも、建物に欠陥があるなどの「物理的瑕疵」、建築基準法に違反しているなどの「法的瑕疵」、騒音・振動といった影響を受ける「環境的瑕疵」もあります。物件を探す際には、こうした情報も綿密に調べておきましょう。


最終更新日:2019-10-26

 

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